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平屋に対する思い込み

 日々お客様とお話させていただく中で、

いろいろな家づくりのお考えをお伺いさせて頂いているのですが、

その中で、よく話にあがる内容があります。

 

 

その中でも話題にあがることの多い

『平屋』に関してのお話をさせていただきたいと思います。

 

 

まず、家の基本は『平屋』なので、

『平屋』がその敷地におさまるのであれば、

そうするべきなのですが、

実際、建っている家の多くは

平屋ではなく2階建てが多いですよね?

 

 

そこには、『平屋』に対する思い込みや勘違いがあります。

 

 

 

平屋に対する考え

 

その1:平屋って高いのではないか?

 

多くの方が当たり前のように

2階建てのお家を建ててしまうのは、

これが一番の理由ではないでしょうか?

 

 

住宅会社に行くと、当たり前のように

“平屋は高いですよ!”と言われますからね。

 

 

 

その2:土地が広くないとダメなんじゃないか?

 

そして、これも1と同時に考えてしまう

事ではないでしょうか?

 

 

実際、住宅会社や不動産屋から

そう言われたことを理由に、

平屋を諦めざるを得なくなった方も

数多くいらっしゃることでしょう。

 

 

 

その3:まわりが家に囲まれている場合、暗くなるのではないだろうか?

 

周囲が家に囲まれているところで平屋を建てた場合、

家が暗いのでは?と考えるのも当たり前のことです。

 

 

実際に、平屋は光の採り込み方に工夫をしなければ、

周囲の建物に光を遮られてしまい、

家の中が暗くなってしまいます。

 

 

 

懸念点の対処法

 

以上が、『平屋』に対してよく耳にするお話でありますが、

これらは全てただの誤解であり、

家づくりの進め方によって解決出来ることばかりです。

 

 

まず、平屋は高いという認識ですが、

これに対する解決策は、

不要だと思うところや、

無駄だと思うところを削ることによって

余分なコストをカットすることです。

 

 

つまり、必要なところはしっかりと残しながら、

家をコンパクトにするということですね。

 

 

例えば、2階建ての場合、

1階に和室をつくろうとしますが、

全ての部屋が1階にある平屋の場合、

わざわざもう1つ部屋をつくる必要はありません。

 

 

たまに両親が泊りに来た際に、

和室を使いたいとお考えになる方が多いですが、

そもそも両親が家に遊びにきて泊まっていくのは、

お子様が小さい時がほとんどではないでしょうか?

 

 

その時は、お子様もまだ小さいので

子供部屋は使っていないケースがほとんどかと思います。

 

 

そのような子供部屋を利用していただければ、

そもそも和室が必要ではなくなるのではないでしょうか?

 

 

そうすることによって、200万以上コストを抑えることもできます。

  

 

また、2階建ての場合、

どうしても2階にたくさん廊下が出来てしまうのですが、

平屋にすることにより、この廊下もカットすることが出来ます。

 

 

部屋の広さに関しても、

コスト面も考慮して広さを検討することが大切です。

 

 

子ども部屋にせよ、寝室にせよ、

ただ寝るだけの部屋ですしね。

 

 

だとしたら、そんなに広くつくる必要ありませんよね?

 

 

これらを積み重ねた結果、

住み心地や使い勝手に一切支障をきたすことなく、

2階建てと同じくらいか、あるいはより安い価格で

平屋を建てることが出来ます。

 

 

さらに、家がコンパクトになれば、

これに連動して土地も小さく出来ます。

家がコンパクトになれば、

50〜55坪ぐらいの土地でも

平屋を建てることも可能です。

 

 

つまり、一般的な分譲地でも、

充分平屋を建てることが出来るというわけです。

 

 

しかし、土地が小さくなった場合、

より不安に思う事として、

“家が暗くなるのではないか”という点ですよね?

 

 

この答えに関しては、

“日当たりが良い土地を買う”という結論に

安易に至ってしまいがちですが、

実は、それは正しい答えではありません。

 

 

日当たりが良くても、

家の中が丸見えになるとしたら、

カーテンによって視線とともに光まで閉ざしてしまうからです。

 

 

せっかく高いお金を払って、

日当たりのいい南側道路に面した土地を購入したにもかかわらず、

日中もカーテンを閉めきっているお家もよく見かけますよね?

 

 

これに対する答えは、

土地に合わせて設計するという事です。

 

 

つまり、先ほどの土地の場合だと、

丸見えにならないようにしつつ、

光を確保するためにはどうすればいいかを

考えるべきだということですね。

 

 

しかし、これが出来れば、

土地の良し悪しに関わらず、

どんな土地でも明るく開放的な家を建てることが出来ますし、

たとえ周囲が家に囲まれた分譲地だとしても、

明るく開放的な平屋を建てることが出来ます。

 

 

ということで、

世間一般で言われている平屋の懸念点は、

ほぼ全て設計によって解決可能である

ということをご理解いただいた上で、

今後の家づくりを進めていっていただければと思います。  

2021.06.15:[ SIMPLE NOTE / ブログ]